こんにちは。M.Tです。
突然ですが、皆さんは「ネアリカ」というアートをご存じでしょうか。ネアリカとは、メキシコの先住民族であるウイチョル族が毛糸を使って描く絵画の事で、「異なるものをつなぐ虹の橋」や「あの世とこの世をむすぶトンネル」という意味があります。現地では、儀式の中でシャーマンがベヨーテと呼ばれる厳格サボテンを食べて見たビジョンを、蜜ろうを塗った板に極彩色の毛糸を貼り付けて描いているそうです。
2002年に、画家、ミュージシャン、作家とマルチに活動しているAKIRA(杉山明)さんという日本人アーティストが、自身の父親が亡くなったことをきっかけに訪れたメキシコで、ウイチョル族から直接ネアリカの技法を教わり、日本に帰国。日本の気候に合った制作方法をを研究し多くのネアリカ作品を作られてきました。また、ネアリカを日本全国に広めるイベントとして、2009年から毎年、開催都道府県と主催者を変え、「ネアリカ大会」(第13回から「ネアリカフェス」に名称変更)が開催されています。全国各地から個性豊かなネアリカ作品が集まり、イベント参加者で投票を行い、得票数が多い作品に賞が贈られます。第16回となる今年のネアリカフェスは、先週末の9月15日に大阪で行われました。私も友達と参加してきましたが、100を超えるネアリカ作品が所狭しと飾られていて、一人三票の投票権がありましたが、どの作品に投票するか悩んでしまいました。
ここで、基本的なネアリカの作り方を説明します。材料や制作手順はいたってシンプルで、毛糸、木工用ボンド、キャンバス(またはコルクボード)を用意したら、あとは自分の描きたいものに合わせて毛糸をカットして木工用ボンドでキャンバスやコルクボードに貼り付けていくだけです。毛糸のほかにビーズなどの装飾品を使うのもありです。ネアリカの良いところは、絵の具などを使って描く絵画とは違い、色が混ざらずそれぞれの色が生かされるところです。毛糸を何色か使ってグラデーションにしたり、アクセントをつけたりするのもきれいにできます。集中力と根気、ボンドとの闘いが必要な作業ですが、無心で何か作品を作ってみたい人にはとてもおすすめです。
私も3年ほど前にネアリカ制作にチャレンジしました。ボンドとの闘いにとにかく苦戦しましたが、友達に協力してもらいながらどうにか完成させることができました。
M.T
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