2025年02月14日
とある奇妙な山でのアルバイト②
皆さんおはようございます、こんにちは、あるいはこんばんは。
わたし、がお送りさせていただきます。
今回は、「とある奇妙な山でのアルバイト」の続きを話します。
それでは、どうぞ。はじめて読む方は、ぜひ、①を見てからでお願いします!
後編を見ると、なんじゃそりゃになります((;^ω^) それでは、どうぞ。
4章:廊下の奥の物音
翌朝、ズタボロの建物にやってきました。
疲れとは明らかに違う「理由」で彼らの足は重くなりました。
重かったが、流石(さすが)に今は昨夜の「アレ」について確認する事に。
彼らは近くに落ちていた木の棒を持ち、恐る恐ると昨夜「アレ」がいた辺りの
茂みを木の棒でつつきました。しばらくそうしながら別荘の裏側の茂みを調べると、
棒の先に何かとても柔らかいモノが当たったのを確認しました。
茂みをかき分けて見ると、「それ」はヘドロ状というかなんというか、
とにかくドロドロしたなんだかよく分からない黒ずんだ不気味な物体。
※イメージ
よく見ると、そこにあるだけではなく、いたる所 点々とあちこちに落ちていて、後を
辿ると別荘の壁裏にも「ベチャッ」という感じで張り付いていました。さらに、
その物体の跡を辿ると、どうも別荘の緑の下の方にも後が続いていました。
・・・が、それ以上は何もありませんでした。
緑の下の方も見てましたが、入り口の辺りにドロドロとした物体があるだけで、
奥の方にはありません。妙にハッキリとしないグダグダになったしまい、微妙な空気で
引っ越し作業の続きをしました。
昼過ぎ、2階部分がある程度片付き始め、「そろそろ休憩しとくか?」とAさんが話していると
1階で作業をしているC君が「ちょっとこっちに来てくれ!」と叫びました。
1階に下りていってみると、雨漏りがして床が腐っているという廊下の手前辺りに
C君がいて、AさんとB君を手招きしていました。
B君「どうした?何かあった?」
C君「こ、この奥で・・・何かガサガサと物音がするんだけど、何かいるんじゃねぇ?
・・・ま、まさか、昨日の「アレ」とか・・・!」
Aさん「じゃ、じゃあ、確認してみる?」と、正直 行きたないが
ビビッている事を悟られないように、廊下の奥の方へと行きました。
すると、奥の方から「ガサッ!ゴトンッ!ガサガサ!!」何かがと、蠢(うごめ)く
物音が聞こえてきました。彼らがビクついていると、B君が
「ど、どどうせ、野生の動物でも入り込んでんじゃねぇーの?」と
明らかに自信が無さそうに言いました。昨日の今日なので、流石に怖かったそうです。
・・・しかし、「出来れば、確認して安心したい!」という気持ちが強くなるばかり
そこで、彼らは勇気をふりしぼって、不気味な薄暗い廊下の奥へと行く事に・・・。
「ミシッ・・・ギシ・・・」
床は湿気で相当モロくなっているらしく、彼らが歩く度(たび)にとてもイヤな音をする。
それに、その奥の「ガサガサ」という物音も消える気配がありません。
それでも、勇気をだして進んでいくと、廊下の奥の暗がりに「物音の正体」がありました。
それは・・・・
お腹の辺りからドクドクと血を流して倒れている黒い「猫」でした。
まだ、僅かに生きているらしく、もがいて動き回るので「ガサガサ」と周囲に
脚(あし)が当たっている物音がしていたらしいです。彼らはそれを見た途端、
大きな叫び声をあげながらその場から逃げ出しました。
別荘の外まで逃げ出し、しばらく放心状態になりました。
C君「あの猫、きっともう・・・・!」
Aさん「そもそもなんであんな所に大怪我した猫が?おかしいだろっ!」
B君「と、とりあえず、もう一回確認に行ったが良くないか?流石にあのままは・・・」
彼らは、怖いと思うが、あのままにしておけないので、もう一度、廊下の奥へ・・・。
・・・が、いってみると、さっきの猫がいた場所には何もなかったのです。
血らしいシミはあるのだがそれだけで、あれだけドクドクと流れていた血すら
消えていました。
お互い顔を見合わせ周囲を探してみましたが、どこにもいないのです。
廊下の奥には、扉が1つあったのですが、異様でした。
扉にやたらとびっしりと「御札」が貼ってあってて、まるで、
何か封じているかのように厳重に南京錠(なんきんじょう)をしていました。
彼らは、訳が分からなかったし不気味だったが、作業は終わっていない上に、
もう日が高くなってきていたので、怖さを紛らわすように作業を再開しました。
昼食中、C君がボソッと言いました。
C君「面接も無しに即決だったのとか、やたら待遇が良いのとか、作業するのが
俺ら3人だけで監督する人も誰もいないのとか、・・・要するにこれが原因か?」
確かにと、彼らは今更ながら、このアルバイトがやたら不自然で変な事に気づきました。
B君「今日だけ作業してさ、それで今日までの給料を貰って帰らねぇ?」
Aさん「・・・でも、一応3泊4日の契約だろ?最後までやらなかったら、
給料払わないとか言われたらどうするよ?それに「よく分からない何か変なモノがいるので
辞めさせてもらいます!」・・・なんて通用すると思うのか?実害も無いのに?」
B君とC君は「そうだよな」と落胆し、とにかく早く終わらせてしまおう!と
さっさと作業を終わらせます。
4章:事件
最後の夜、とうとう事件が起きました。
時刻は夜10時にAさんとB君がリビングでゲームをしている時、
お風呂に入っていたC君が慌てて飛び出してきました。(※着替えてます)
C君「おい!やべーよ!またあの「音」だ!」
彼が言うには、脱衣所の窓から「ズル・・・ズル・・・」と昨日と同じ「音」が
聞こえてきたらしく、大慌てでこっちへ逃げてきました。
彼らは、今度こそ音の正体を突き止めなければと、玄関にあった懐中電灯を片手に外へ・・・。
外に出るとやはり昨日と同じで、1mちょっとくらいの「何か」が蠢(うご)いていました。
慌てて懐中電灯の灯りを向けると、それはそのまま隣のズタボロの別荘に入ってしまいました。
ズタボロの別荘へ向かうと、別荘の鍵はかけていたはずなのに、
何故か玄関のドアが開いてました。彼らは、恐る恐ると中に入ると、
元からカビ臭い建物ではあったが、それ以外に何か生臭いような「腐臭」がしていました。
廊下の曲がった方の奥、あの瀕死(ひんし)の猫がいた辺りから、「ギィ・・・」と
扉が開く音がしました。あの先には、「御札」が貼っている鍵で開かないはずの扉が
そして、そこから「ペチャ・・ズズ・・ペチャ・・ズズ・・」と何かを引きずる
不気味な「音」がしていました。彼らは完全ビビってしまい、何も話さず動けず
その場で立ち尽くしていていると、廊下の角からこちらを「何か」が覗き込んでいました。
それは・・・
人間の子どもの大きさをした”日本人形”の首でした。
”日本人形”の首だけが、無表情に廊下の角からこちらを覗き込んで、
一度、首を引っ込めると今度は、身体の全体が廊下に出てきたのですが、その姿は、
身の毛がよだつという言葉がまさにピッタリくる不気味で異様な姿ーー。
上半身は和服を着た大きめの日本人形なのですが、下半身はなにか黒ずんでいて
ベタベタとしたヘドロのような「物体」に埋まっていました。
引きずっているように見えたのは、
そのベタベタとした黒ずんだ「物体」の後ろの方だったのです!
・・・まさに彼らが昼間に見た「そのもの」。
そして、人形がこちらに近づくにつれて、あの鼻につくっような生臭い「異臭」を
漂わせていました。彼らは、「アレ」から逃げようと後ずさりし玄関から外に出たのですが、
その時にAさんだけが「ある事」に気づいてしまいました。
動揺していてそこまで気が回らなかっただけだと思っていましたが、
あの”日本人形”から何か唄(うた)いながら近づいてきました。
「~~♪~♪、~~~♪、~♪・・・」
耳を澄(す)ますと、民謡(みんよう)の手毬唄(てまりうた)のような
・・でもよく聞いてみると「お経」にも聞こえる不思議で不気味な「詩の歌」。
後ずさりして道の辺りまで出た時、「おい!やべーよ!」と、B君がAさんとCさんに
深い森の方を見るように促(うなが)します。森の方を見ると、あちこちの茂みが
「ガサガサ」と激しく揺れてました。何かが多くのモノがこちらに近づいてくるような・・
さらに、その「ガサガサ」という「音」に混じり、あの人形が唄っているのと同じ
「詩の歌」があちこちから聞こえ始めました。
Aさん「ややばい!逃げよう!」と大声で2人に言い、そのまま全力疾走で
息が切れるまで走り続けました・・・。
といったところで、話が気になる所ですが今回はここまでとさせていただきます。
彼らは、無事に助かるのでしょうか・・・。
それではまた次回、ご縁があればよろしくお願いします。
株式会社キャリカク(就労継続支援B型)
〒491-0851
愛知県一宮市大江3丁目12-22一観ビル1F
TEL:0586-71-3577
Instagram:https://www.instagram.com/aich_it_careercenter/
MAIL:info@aichi-it-career.com
キャリカクではパソコン業務に関するお仕事の受注も行っています!