2023年11月04日
心の境界線(バウンダリー)「バウンダリーってどんなもの?」解説・実践してみよう! まとめ
皆さんおはようございます、こんにちは、あるいはこんばんは。
わたし、がお送りさせていただきます。
今回は、3回に渡って投稿したテーマ「心の境界線(バウンダリー)」。
こちらを1つにまとめたものとなります。
総集編です。
内容は過去のもの大きな変化はありませんので、
「まとめて読みたい」
とおっしゃられる声に応えた記事となります。
アイスブレイクはこのあたりにして、本題に参りましょう。
今回のテーマは「心の境界線(バウンダリー)」になります。
わたし自身、精神的な不調にさいなまれていますが、その不安感、虚無感、苦しみの正体が分からず悩んでおります。
そんなわたしが偶然にも知ることができた心理学の考え方のひとつがこちらになります。
それでは、どうぞ。
はじめに、「心の境界線(バウンダリー)」とは何か。
境界線を引く。そのことが何を意味するかをお話します。
バウンダリーとは、「自分と他人との物理的・心理的な区分」のこと。
境界線はあらゆる物事にあります。
物理的なものでいうと、持ち物、空間、
特に身体についてのものであれば、パーソナルスペースなどは比較的有名で聞き覚えがあるのではないでしょうか。
心理的なものならば、感情、価値観、責任。
これらの区分を「ここは私のもの。こちらはあなたのもの。」という線引きをする、というものです。
「線を引く」という行為は、「ここから先には出たり入ったりしてはいけないライン」を自覚するものと言えます。
これが曖昧になっているとどのような問題が起こりうるのでしょうか。
例えば、
自分の境界線に相手が侵入してしまうケース
Noと言えず、相手の理不尽な要求に答えてしまう。相手を傷つけたくない気持ちが強すぎて受け入れてしまう。など
逆に、相手の境界線に入り込み過ぎてしまうケース
頼まれてもいないのに相手にお節介やアドバイスをしていたり。Noと言われることが受け入れられず相手を支配するような言動をとってしまう。など
このように、境界線を上手く引けないことでやりたくないことをやってしまったり、自分を押し付けてしまう場面が発生してしまい、これがストレスとなります。
「線引きをする」ことを「相手を突き放す」というイメージがある方もいらっしゃるかもしれません。
これはある意味では正しく、ストレスの原因となるものを認識し、距離を置くことにより遠ざけ、回避する。
これもまた立派な自衛手段の1つです。
ですが、この行為には「ここからここまでの、自分の心を守る」と同時に「ここからここまでの、相手の想いを尊重する」という面もまた存在します。
つまり、
どこまでが「私」なのか、どこからが「貴方」なのか。
これに気付き、知っていくこと。
大切な部分はここであり、自身を幸せにするための一歩だとわたしは思います。
次に、「いきなり実践!」と行く前に、
境界線を引くための心の準備をしていきましょう。
境界線を引くことは、「ここは私のもの」という輪郭です。
これをどう作っていくのか…の前に、心の準備が欲しいですよね。
3つのステップに分けてご紹介します。
①一人の時間を作る
まずは下準備。環境のリセット・メンテナンスからです。
人と会うほど、時間に切羽詰まっている時ほど境界は曖昧になってきます。
まずはお風呂やトイレの個室でも良いので、「自分だけの時間・空間」を作りましょう。
②境界線を意識する
次は、境界線というものを意識しましょう。
境界線が「在る」というイメージを持つことが初めの一歩になります。
目に見える物理的な形の境界線であれば非常にイメージしやすいと思います。
例えば体の皮膚。皮膚より下の肉体は私、外側は外界。
例えば私室。扉の内側は私の私室、扉の外側は外界。
これらを思い浮かべた時の境界線の内側。私のスペースに「入っていいよ」「抵抗感は感じるけどいいよ/嫌だよ」「入って欲しくないよ」とそれぞれ感じる事と思います。
この時の「これ以上は近づかないで」「ここまでだよ」と感じた距離が、あなた自身の境界線です。
境界線を意識することで、それがどこにあるのかという疑問に繋がります。
③自分を大切にする、覚悟をする
境界線があると分かったところで、これを好き勝手に超えられてしまってはたまりません。
嫌なものからは距離を取り遠ざける。
好ましいものを再認識し、近くに置く。
些細な事からで構いません。大きなところからでも勿論良いです。
「自分を大切にする」と決意する。同じことだろうと、何度だって想う。
決意の積み重ねが覚悟となり、「線を引く」行動へと繋がります。
ここまで書いてきましたが、「難しい、出来ない」と感じた方もいるでしょう。
特に「自分を大切にする」なんて。暗い、どん底の心の中ではむしろ真逆のことしか考えられない。
そんな方もいると思います。
それでいいのです。
その拒否感こそ、わたしの言葉があなたの「境界線を超えた」ことに他ならないのですから。
わたしの言葉を「嫌だ」と思った、あなたの気持ちをどうか忘れずに。
「嫌だ」と思ったこと、Noと思うことがいつかあなたの境界線を作る糧になれるかもしれません。
最後に、「心の境界線(バウンダリー)」を引くにはどうすればよいか、
気を付けるべき点は何か。
というお話をします。
自分のために自分の欲求を伝える。すなわち自分を優先すること。
これを意思表示することが、境界線を引く手段の一つだとわたしは考えます。
意思表示は自らの想いを自覚することでもあり、
同時に相手にあなたの想いを伝えることでもあります。
相手はあなたの想いを受け入れることもあればまた、拒否することもあるでしょう。
ですが、この時の拒否は「あなたの境界線を否定した」のではありません。
「相手の境界線に何かが引っ掛かった」だけなのです。
境界線で忘れてはいけないのは私と相手。
境界線は「私の境界線」と「相手の境界線」の2つあり、互いの意思表示はその狭間で「どうしようか一緒に考えよう」というフェーズなのです。
自分の欲求を伝える、という行為に
身勝手だ、わがままだ
というイメージがあるかもしれません。
勿論、相手の意思を考えず強引に伝えてしまえばイメージ通りの構図になります。
意思表示とは、互いの境界線の間に想いを投げ込むこと。
これに対して私たちは話し合ったり、拒否したり、あるいはどうしても聞きたくなければ耳を閉じたり、様々なリアクションを交わして自分の線を引く。
この順番で適切な距離を作り上げていくのだと、わたしは思います。
境界線はあくまでも自分を楽にするための手段の一つです。
境界線を越える、越えられることの全てが悪い事というわけではありません。
また、全て回避するのはあまりにも難しいです。
境界線は自分を大切にするために、少しでも苦しみを和らげるための助けとするもの。
その境界線を意識しすぎて囚われてしまうことがないよう、ご注意ください。
最後に。
自身のバウンダリーを知り、適切な距離を取ろうとするのはとても大切なことです。
ですが、忘れてはいけないことが一つ。
先にも述べたことですが、もう一度
あなた自身に適切なバウンダリーがあるように、相手にも独自のバウンダリーがあります。
相手だって自分自身を守りたいのです。
「他人を通じて己を知る」ということだってあります。
自分を大切にするために、相手を大切にしてください。
といったところで、今回はここまでとさせていただきます。
長らく語らせていただいたこのお話も、ここで区切りとなります。
いかがだったでしょうか。
あなたにとって何かのお役に立つことができたのであれば、不器用なわたしなりに悩み抜きながら言葉を綴った甲斐があります。
ご清聴ありがとうございました。
それではまた次回、ご縁があればよろしくお願いします。
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